第27回 臓器移植法改定とDNA鑑定

臓器移植法について国会審議が進められ、解散・総選挙を控えた衆議院を「A」案が通過。今回の収録は、改正案が参議院に送られる直前に行なわれた。「死」の定義はいかに行なわれ、「命のリレー」はどう変化するのか。改定を前に、いま考えるべきこととは?
一方、山下は大きく報道された「足利事件」をきっかけに、DNA鑑定による犯罪捜査とその問題について取り上げる。決して消え去らない「過ちの可能性」をどう捉えるのか。
JCcast 第27回、収録はルノアール大久保店の第3会議室。
(09年7月1日収録)

参加メンバー
・赤木智弘
・粥川準二
・山下祐司
・武田徹

 

◆第27回を視聴


 

◇第27回 chapter 1 [TIME 0:00〜0:51]
収録時点では改正案「A」が衆議院で過半数を取り、参議院での審議に送られた。赤木は、改定案A〜Dの4案の内容を確認、それぞれの問題点や、いずれにも含まれる「生と死の在り様に対する、心情的なものとの乖離」を指摘する。
「死」とはどういう状態を指すのか? 粥川は「死んでいない」肉体を前に、死を擬制し、前提とした臓器移植の検討が行われた例(「生命のトリアージ」?)を紹介。また臓器移植・脳死判定に対する健康保険適用の可否、「死」という「最後の自由」、臓器移植手術の有効性についてなど、トークは次第に広がりを見せる。

> 臓器の移植に関する法律(法令データ:総務省行政管理局)
> 『生命学に何ができるか』(森岡正博著 勁草書房)
> 臓器の移植に関する法律 (Wikipedia)

◇第27回 chapter 2 [TIME 0:51〜1:28]
「足利事件」の再審は、DNA型判定(による犯罪捜査)の「正しさ(公正性・再現性)」について改めて考えるきっかけになった。そもそも、警察機関によるDNA型鑑定の公正さ、正確さはいかに確保されているのか(or されていないのか)? 山下は、すでに死刑が執行された「飯塚事件」について引き、さらに日本DNA多型学会による「DNA鑑定についての指針」が策定された経緯や、国外のDNA型鑑定に関する法令についても触れる。また科学技術の向上によって鑑定の精度は高まりながらも同時に消え去らずに残る「過ちの可能性」や「科学の中立性・非中立性」を指摘しつつ、「正しきDNA型鑑定」の在り様について考える。

>足利事件(菅家さんを支える会・栃木 )
><足利事件・再審確実で釈放>菅家利和さん(あらたにす)
><「足利事件」とDNA鑑定>佐藤博史弁護士に聞く(あらたにす)
>【PDF】DNA鑑定についての指針(日本DNA多型学会)
>DNA型記録取扱規則 (法令データ:総務省行政管理局)
>The Innocence Project