第55回 出生前診断からの問い、虐待と寿命、片山さつき。

Pregnant woman 夏至を過ぎて集まるJCcastメンバー。ルノワール・ブレンドをすすりながら、イントロでは「人間に甘える(ように振る舞う)術を身につけていない野良猫が、生存し続けられる/られない都市のあり方」が暗喩する教育と社会について考えます。
粥川は出生前診断に関するトピックを枕に、ゲノム科学技術の発展と「フクシマ以降」がもたらす問いについての話題。山下は幼少期の虐待やいじめが寿命に影響をもたらす可能性について、赤木は片山さつき氏・城 繁幸氏との鼎談から話題を提供する。
(2012年6月29日収録)

 
参加メンバー
・赤木智弘
・粥川準二
・山下祐司
・武田徹

 

◆第55回を視聴(01:16:55)

 

◇chapter 1 出生前診断をめぐって【粥川】[0:08〜0:46]
プロゴルファーの東尾理子さんが、出産予定の第1子にダウン症候群の可能性があることをブログで公表、これに対して様々な反応が見られた。粥川は1999年に示された「母体血清マーカー検査に関する見解」(厚生科学審議会先端医療技術評価部会・出生前診断に関する専門委員会)、また『ネイチャー』誌に掲載された記事『親のDNAで胎児のゲノムを推測」を紹介。出生前診断あるいはゲノム科学技術の発展、そして「フクシマ以降」の時代は、私たちに何を与え、問いかけるのか。

> 「クアトロテスト検査」(東尾理子オフィシャルブログ)
> 「母体血清マーカー検査に関する見解」
> Fetal genome deduced from parental DNA(nature)
> Genome of 18-week-old foetus deciphered(BBC News)

 

◇chapter 2 幼少期に虐待を受けると寿命が短くなる?【山下】[0:48〜0:56]
米・デューク大学の研究によると、虐待やいじめを受けた子どもは染色体の寿命が短くなり、老化が加速し、寿命が短くなる可能性があるという。調査の結果、「テロメア」と呼ばれる染色体の末端部分が、虐待やいじめを受けていない場合と比べて短くなっているというのがその理由だ(テロメアの長さは、細胞の寿命の長さと関係していると考えられている)。

> Exposure to violence during childhood is associated with telomere erosion from 5 to 10 years of age: a longitudinal study(nature)
> 米で衝撃の研究 「いじめや暴力を受けた子どもは早く老化する!」 (税金と保険の情報サイト)

 

◇chapter 3 『Voice』鼎談【赤木】[0:56〜1:16]
片山さつき氏、城 繁幸氏と『Voice』(PHP)誌上で「生活保護」をテーマに鼎談を行った赤木。
「勝者」であり続けている政治家に、見えないものとは? 言葉を持ち、放つことのできる片山氏の姿から、赤木は何を感じたのか。生活保護を必要とする人たちは、そうした言葉を持ちうるのだろうか —- 。
社会はいかにして声無き人々の声を聞き、その存在を認められるのだろうか。

> 『Voice』2012年8月号(PHP)