幹細胞企業の「誇大宣伝」----JCcast資料として

--- 2009年10月17日

 近日中に公開されるjournalism.jpのポッドキャスト番組「JCcast」では、またもや幹細胞について話題提供しています。

 ある幹細胞ベンチャー企業が「hype(誇大宣伝)」で投資家たちを騙し、それをアメリカのSEC(証券取引委員会)が告訴した事件を紹介したのですが、以下、SECのプレスリリースを訳出したものを紹介します。
 ご参考までに。誤訳などのご指摘は歓迎です。09.10.17
 

証券取引委員会、シアトル地区のバイテク企業を幹細胞のブレークスルーを誇大宣伝したことで提訴
SEC Charges Seattle-Area Biotech Company With Fraudulently Hyping Stem Cell Breakthrough

即時公開
FOR IMMEDIATE RELEASE
2009-195

2009年9月8日、ワシントン----証券取引委員会(Securities and Exchange Commission:SEC)は本日、ワシントンのボセルに本社を置くバイオテクノロジー企業、その元CEO、そして元主任科学者を、同社の最先端幹細胞技術が成功し、ヒトでの試験が近い、と投資家たちに偽って語ったとして、提訴した。

* Litigation Release No. 21200
* SEC Complaint v. Reys
* SEC Complaint v. CellCyte Genetics and Berninger

 SECは、セルサイト・ジェネティクス・コーポレーションCellCyte Genetics Corporationがごく初期段階の技術の技術のライセンスを持っているだけで、その主張の合理的基盤を持っていない、と主張する。同社に雇われた株発起人stock promotersが投資家たちに誤った情報を拡げ、その株価を、一時的に7.5ドルまで押し上げた。それが10セント以下に落ちるまでのあいだに。
「セルサイトその幹部らは、その幹細胞の発見が利用可能な産物へと発展しうるかどうかわかるまで研究に何年もかかるだろうということを知っていました」とSECサンフランシスコ地域オフィス所長マーク・フェイゲルMarc Fagelは言う。「幹細胞研究の展望を現金化しようとして、彼らはその真実を投資たちに対して隠したのです」
 シアトルの地方裁判所に提訴されたSECの告訴は、SECへの複数の公的申告やそのほかの投資資料において、自分たちは、心臓を修復するための特別な「幹細胞化合物stem cell compound」を使うヒトでの臨床試験を始めるためのFDAの認可を得ている、と偽って主張した。SECは、セルサイトは幹細胞化合物を適切につくる方法を知らないし、臓器を修復するためにその化合物で実験を試みてさえおらず、ヒトでの臨床試験を始めるためのFDAの必要条件を何も満たしていない、と主張する。
 SECは、セルサイトの元主任科学者でワシントンのマルキチオMukilteoに住むロナルド・ベルニンガーは当初、偽りがあり誤解を招く言明の多くの草稿を認め、参加していたことを主張する。一方、CEOでワシントンのフリーランドFreelandに住むゲーリー・レイスは、同社が偽ってSECに申告していたことを認めた。
 SECの訴えによれば、セルサイトは、あるカナダ人の株発起人stock promoterと組んで違法な株の分配にかかわった。その発起人は、何百万ものスパムメール、ファクス、ニュースレターを送り、それはセルサイトについて誤った情報を含んでいた。2007年8月から12月にかけての宣伝キャンペーンのあいだ、セルサイトの株価は、4ドルから7ドルへと上がり、この創業間もない会社に、4億5000万ドル近くの市場資本化market capitalizationをもたらした。この価格は後に崩壊し、1株あたり10セント以下になった。
 SECのセルサイトやベルニンガーに対する強制行動enforcement actionは、セルサイトは連邦証券法の不正禁止、報告、登録規定に違反し、ベルニンガーは不正禁止規定に違反し、セルサイトの報告違反を手助けし、けしかけた、と主張する。セルサイトとベルニンガーは、SECの訴えを認めることも否定することもなく、解決に合意した。彼らはそれぞれ別々に、終局差し止め命令permanent injunctionに同意した。またベルニンガーは、5万ドルの罰金を支払い、5年間、公的企業の幹部や社長に就くことが禁じられることに同意した。
 別々に起こされた訴訟において、SECはレイスを、不正禁止規定の違反とセルサイトの報告違反を手助けし、けしかけたと訴える。レイスに対するSECの強制行動はさらに、レイスは過去の雇用について偽って述べており、また、スパム・キャンペーンへのセルサイトの役割を隠していたと主張する。SECは差し止めと金銭的なペナルティ、レイスが公的企業の幹部や社長に就くことの禁止命令を求めている。

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For more information about these enforcement actions, contact:

Marc J. Fagel
Regional Director, SEC San Francisco Regional Office
(415) 705-2449

Michael S. Dicke
Associate Regional Director, SEC San Francisco Regional Office
(415) 705-2458


http://www.sec.gov/news/press/2009/2009-195.htm
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Modified: 09/08/2009

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