「JC-Nex!」第12回  裁判員制度と罰

 平成21年5月21日から開始される裁判員制度。国民の声を裁判に反映させるために選ばれた裁判員は、裁判官と共に証拠を検討し、証言を聞き、罪の有無と有罪なら死刑、懲役、禁固、罰金、執行猶予を与えるかどうか評議を通して決めることになりました。その目的は、国民が裁判に直接参加することで「司法に対する理解の増進とその信頼の向上に資すること……」にあると『裁判員の参加する刑事裁判に関する法律』の第一条に書かれています。
 過去を振り返えると昭和18年に停止されるまで、約20年にわたり陪審員制度が存在していました。それから65年を超えて、裁判員として再び国民が司法の場に参加することになりました。
 裁判員制度では、当然ながら「罪」を判断します。そもそも「刑罰を与える」とはどういうことなのでしょうか? 制度のスタートにより、自分の感覚に合致した量刑を主張することが求められますが、あなたは罰の中身をどれほど考えたことがありますか?
 今回のJC-Nex!は、刑務官を27年間務め、現在はノンフィクション作家として『元刑務官があかす死刑のすべて』『死刑執行人の記録』など多数の著作がある坂本敏夫氏へのインタビューを行いました。「刑罰を与えられた側」を見続けてきた坂本氏は、裁判員制度をどのように考えているのでしょうか?
(08年8月16日及10月10日収録)

参加メンバー
・坂本敏夫 (元刑務官・ノンフィクション作家)
・杉山祐樹
・山下祐司

― 第12回 裁判員制度をきっかけに ―

「それを見てきた」


*インタビュー中に雨などによる音が入り込みます。ご了承ください。

裁判員制度の紹介(最高裁判所)

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(総務省行政管理局)

志布志事件 03年の鹿児島県議選で公職選挙法違反で起訴された13人に無罪判決が下った事件。鹿児島地裁は07年に「強圧的、誘導的な取り調べで自白が引き出された可能性がある」として供述調書の信用性を否定し、全員に無罪判決を下した(07年3月10日に確定)。踏み絵などで自白が強要されたことも話題になった。

光市母子殺害事件 99年に山口県光市で当時18歳の少年が会社員・本村洋さんの妻(当時23歳)を絞め殺した後に姦淫、長女(同11か月)も首を絞め殺害した事件。一審、二審とも判決は無期懲役が言い渡された。最高裁は判決を「量刑は不当」と破棄し、広島高裁に差し戻し、08年4月22日に死刑判決が言い渡された。現在は最高裁にて係属中。

女子高校生コンクリート詰め殺害事件 88年に東京・綾瀬の少年グループが県立高校3年生を拉致し40日間にわたって監禁。強姦、虐待などを加え続け殺害し、コンクリートに詰め東京湾に捨てた事件。

『殺された側の論理』(講談社 藤井誠二)

『そして殺人者は野に放たれる』(新潮社 日垣隆)

「休暇」(「休暇」制作委員会)

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