『ブランドに恋して−日本人のブランド消費の今−』加藤晶也
日本人はファッショナブルアニマルだ!
これまで見てきたようにやはり日本のブランドの受容の仕方は独特のものである。そしてこれは村上の言うように「日本は世界の未来かもしれない」のだ。高級だとか安いとか、派手だとか地味だとかを気にせずに、純粋にファッションをファッションとして楽しむ日本人の姿は、社会の階層などに縛られた欧米のファッションに比べてはるかにのびのびとして、無邪気だ。東はデータベース的に消費をする人々を「データベース的動物」と名づけた。そして私たちはファッションを「動物的」に消費している。歴史や伝統、社会的な意味を切り離し、無邪気に、そして純粋にファッションを楽しむ日本人は「ファッショナブルアニマル」といえるのではないだろうか。この表現はこういったブランド消費のあり方を揶揄したものでないということは言うまでもない。
今日も街ではファッショナブルアニマルたちが差異を求めて、ファッションを楽しんでいる。
さて、今日はどの服を着て出かけようかな?
(参考文献)
東浩紀『動物化するポストモダン』2001、講談社現代新書
石井淳蔵『ブランド 価値の創造』1999、岩波新書
堺屋太一と東京大学堺屋ゼミ生『どうして売れるルイ・ヴィトン』2004、講談社
ジャン・ボードリヤール『消費社会の神話と構造<普及版>』1995、紀伊国屋書店
戸矢理衣奈『エルメス』2003、新潮新書
中村うさぎ『うさぎの行きあたりばったり人生』2002、角川文庫
中村うさぎ『ダメな女と呼んでくれ』2003、角川文庫
ミシェル・リー、和波雅子訳『ファッション中毒』2004、NHK出版
南谷えり子、井伊あかり『ファッション都市論』2004、平凡社新書
WATER
STUDIO + EP- engine 『ブランドの達人』2004、ソフトバンクパブリッシング