『「死にがい」の現在』宮田清彦


 変わったな、という感覚はあった。最近、何かが変わっている。
たとえば、電車の中のつりこみ広告。雑誌の見出し、「死」という文字の量が増えた。本屋に行ってもそうだ。「死」に関係する本が平積みになっていたりする。
なんでだろうか。確かに切迫する死を前に途方もつかないような苦しみの中にいる人もたくさんいるのは間違いし、それはキチンと考えられるべきだから、社会が「死」を問題にする事自体は当然だろう。自殺者は激増し、世界中で戦火の炎は絶えない、凶悪犯罪も激増中らしいし、「ネット自殺」なる新語も登場した。その渦中 にいる方々のことは本当に真摯に考えられるべきだと思う。 「死」が増えたから、「死」に関する情報が増えたという説明はしごく納得がいくのだけれど、しかし、それはどういう意味を持っているのか。どんな影響があるのか。
 今回、取り上げるのは、2004年において社会に流通している「死」だ。でも、リアルな死を切り取りたいわけではなくて、みんなが「なんとなく」考えている死。私達の社会がなんとなしに抱いている「死」、無意識下にある死のイメージをこのルポで拾い出して、少しだけ、見つめてみたいと思う。

注(このルポは未だ暫定稿で、調査を継続中です。まとまりのある読み物に仕上げているつもりではありますが、今後、内容を変えることも考えていますのでご了承下さい。)


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