『「死にがい」の現在』宮田清彦

2,2004年の「死」
 次ぎに2004年の状況を詳しく見ていきたい。2004年における「死」を表した記事は30件あった。全体的に見るなら、90年代後半の傾向を踏襲するように、「ときめいて『最期』に向かうー死に方を選びとりたい人々-」(『週刊朝日』2004年7月9日)や「これがアメリカ版『死の壁』という精神科医の処方箋『生きるための死に方』」(『週刊新潮』04年6月24日)など、受け手自身の死が想定された記事が目立つ。また、90年代後半と比較して中高年向けの記事の割合が多く感じられ、若年者層向けの記事は少なくなった。例えば、中高年向けライフスタイル誌、「オブラ」や「日経マスターズ」はそれぞれ特集を組んでいるが、一方、若年者層向けの雑誌にそうした記事が掲載された例は少ない。このことから、2004年における「死」は主に中高年へと向けられた言説であることが伺える。
 
 2004年の詳しい分析に入りたいが、その前に記事の中から専門誌や論壇誌は余り読者が獲得されていないものとして除外する。すると、残るのは週刊誌やエンターティメント誌である。では、記事の中に見える特徴を見てみよう。


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